争いと人間の心理メカニズム

人はなぜ争うのか?争いをなくすにはどうすればよいのか?
誰もが一度は思うその疑問に答える『争わない学』

今回は争いの中でも一人の人間の心の中の葛藤や悩みと人間の心理メカニズムの関係について考えてみたいと思います。

人間が悩んでいるときや迷っているとき、
いったいどういった心理に影響されているのでしょうか。

セールスマンなど、人の承諾を引き出すプロのテクニックを分析すると、
「承諾」に関する人間の心理メカニズムは、
以下の6つの原理に従う傾向があるそうです。

●返報性:自分が受けた恩は返したくなるという心理
●コミットメントと一貫性:一度表明したこと、約束したことを守ろうとする心理
●権威:肩書きなどの権威を持つ人に対しては従ってしまう、信頼してしまう心理
●社会的証明:周りの人に同調したい、皆がやっていることには何か理由や価値があるに違いないという心理
●好意:自分が好意をもっている人には同意したくなる心理
●希少性:数が限られたものほど欲しくなるという心理

これを知っていると、人の心理をコントロールすることに加えて、
自分が悩んでいるとき、迷っているときに自分の心理を客観的に分析することができるようになります。

例えばパワハラで悩んでいるとき、何がそんなに苦しいのかと考えると、
権威には従わないといけないと勝手に思ってしまっている自分に気づきますし、
なぜ悩んでいるのに会社を辞められないのかと考えると、
「責任感」という名の「コミットメントと一貫性」に自分から縛られているということがわかります。

また、「みんな頑張っているのだから仕事を休みたくても休めない」「みんなと同じように行動しないといけない」という「同調圧力」はただ「社会的証明」という心理に影響されているだけです。

このように、これら6つの原理から影響を受けている自分の心理を分析することができれば、
悩みや葛藤の原因を客観的に理解することができ、
心を軽くして対処することができるのではないかと思います。


<参考文献>

影響力の武器(ロバート・B・チャルディーニ /社会行動研究会[訳])


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